2021.04.09

装 STYLING

黄色の御召に青い帯

社内の「黄色の御召に青い帯って木屋太の定番だね」なんて会話から今回の記事を書くことになりました。

「黄色の着物に青い帯」ってモダンでシャープだけれど温かい着姿、欲張ってもステキな着姿になる印象があります。着物や帯に限らずシンプルなアイテムは質感や細かい部分の作り込みが与える影響が大きくなります。シンプルなアイテムこそ、ちょっと良い物を手に入れるのは楽しむコツかもしれませんね。

上は風通織袋帯「ビルディング」
「青がキレイ」と仰っていただく配色です。柄のモチーフは特になく、木屋太にとって新しい構図の柄として製作しました。20世紀ドイツの建築家ルートヴィヒ・ミース・ファン・デル・ローエが「神は細部に宿る」と言葉を残したと言われていますが、こちらの帯はシンプルなデザインであり、白の部分のドットなど細かい部分も作り込んでいます。青色の部分も明るさと長さのグラデーションになっていますが、その色相も変化させています。

私自身、子供のころから「なぜ、この部分をこう作ってくれなかったんだろう」と感じることが多く、自身の作る製品はそういった部分に出来るだけ誠実に向き合いたいと思っています。

上は風通織袋帯「アンガン模様」
帯揚げの色を薄チョコレートに変えると落ち着いた雰囲気になります。北インドでは男女で住居の生活圏をわける習慣があり、アンガンとは女性の生活圏をあらわす言葉になります。

インドのサリーがモチーフになっています。可愛らしい水玉柄ですが、水玉の一つずつを歪に描き、構図としては横段に唐草を配すなど、可愛らしいだけの帯にならないように作りました。

上の帯は絣九寸帯「-Blue-」
西陣の絣と御召は関係が深く共に技術を磨いてきた仕事になります。「いずれ新しい絣製品を作りたい」という想いを実現させることが出来ました。絣と紋織の併用によるスリガラスの向こうに柄があるような新しい表現がその魅力になります。帯全体が青色になったことでインパクトが強く軽やかな着姿になりました。小物は優しい配色でまとめてみました。

こちらの帯は「上質なカジュアル」をテーマで展開する「きものirof」の九寸名古屋帯になります。(帯締めもカジュアル用の白い帯締めとしてきものirofで開発したものになります)