七三の縞御召とフクレ織の帯

七三縞御召
フクレ織袋帯「群蝶」

モノトーンで製作した七三縞御召は幅が1尺5分のユニセックスサイズになります。シックだけど存在感もある着物です。自身でも着用していますが縞をどう活かすのか、お仕立てによって雰囲気が変わります。羽織でのご着用もカッコ良くておススメです。

フクレ織の柔らかく軽やかな帯を合わせてみました。シックだけど可愛く気軽に楽しみやすい組み合わせになりました。帯の優しい配色に描き方とフクレ織が相まって蝶々が浮き上がって見えます。濃い地色の着物に合わせることで立体感が一層増して見えました。

フクレ織袋帯「蛮布菱文」

フクレ織の異なる柄を合わせてみました。「群蝶」とは違う落ち着いた工芸を感じさせる合わせ方になりました。蛮布とは南方の裂の事で、正倉院や名物裂とは異なる異国情緒を感じさせる帯です。同じパターンの繰り返しですが、一つずつの微妙な差が揺らぎを感じさせる柄になりました。

フクレ織は製織後にぬるま湯に生地を浸けることで、御召緯の糊を落として縮めて作ります。縮むときにはランダムに縮み、同じ柄でもフクレ方の異なる柄になります。「蛮布菱文」のように揺らぎによる面白さを表現するのに適した面白い織物になります。